病名どうする??

”がん”、と言うと、言われたほうも気を使わせてしまうかもしれないし、反面、伝えないでいると入院や病気のことも知っている方にはどう語ればよいのか困りものです。

私はこれまで概ねオープンに生きてきましたし、あの人に言ってあの人には言わないみたいなことをすると、たくさんの方とのかかわりを頂いてる私にとっては会話がぐちゃぐちゃになりそうな不安がよぎりました。   そして、過去の体験で、もしかして言わないけれど”がん”のようみたいな方には、こちらも言葉を選ぶのにもエネルギーを要した記憶があるので、そのような気も使わせていくのも嫌でした。

今や”がん”は治る病気とも言われてはいるけれど、当事者はやはりそう楽観的には受けとめることはできないのも事実です。

夫には、比較的事務的に伝えることができましたが、

娘たちには少し時間をおいて話しました。そして、兄弟にも落ち着いて話せました。

一番最後に話をしたのは母にです。 

甲状腺が大きくなっているから取ったほうがいいって言われたから、また全身麻酔で手術なんだよね~~と軽いノリで話しました。

4年前に父が突然他界し、母は私の家から10分ほどのところに一人で暮らしています。市内に長女である私と次男である弟がいますので、今も比較的精神的にも安定しています。

夫である父が亡くなったときは、私も弟も母とその最後を共にすることができました。殆ど毎日一緒に行動していた両親でしたので母の落ち込みが心配でしたが、数カ月で生活も落ち着くことができました。

それは、娘である私が元気でそばにいたからです。(母からもそういわれていました)今までの喘息だの肺炎だのは何のためらいもなく言えましたが、私を精神的に頼りにしている母に”がん”とはなかなか言えない日々でした。

手術前にすでに甲状腺乳頭癌であろうことは言われていましたが、もしかしたら組織診で違う結果がでるかもとかすかな願いをこめ100%確定が出たら話そうと決めました。そうしている間に、堀ちえみさんの舌癌ステージⅣが毎日テレビで放映され、そのどさくさで話しました(>_<)

手術してから2ヶ月近くたってのことでした。

やはり、生命に影響の少ないがんと言っても、伝えるのには私なりにいろいろ悩みながらでした。